事業概要 ドコモ・モバイル・サイエンス賞

第10回ドコモ・モバイル・サイエンス賞 授賞式 2011年11月02日

第10回目の授賞式を、2011年10月21日(金)に東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京にて開催いたしました。文部科学省 研究振興局 局長の倉持隆雄様、NTTドコモ 代表取締役副社長 松井浩様など多数のご来賓をいただきました。ありがとうございました。

多数の応募業績から選ばれた4名の受賞者に、喜びの声をお聞きしました。

小川 一人さん NHK放送技術研究所 研究企画部 チーフ・エンジニア 先端技術部門優秀賞

応募業績 「著作権保護と利用者の利便性を両立させるコンテンツ流通用セキュリティ技術の開発」

このような素晴らしい賞をいただけて光栄です。

私の研究は著作権保護をメインのターゲットとしてきました。これまでは放送のことだけを考えていればよかったのですが、ネットの回線や端末、発信者も多様化するなかで、新たな著作権保護を創っていかなければいけません。NHKでは放送と通信を連携させるハイブリッドキャストというサービスを研究しており、その中で著作権がどのように必要とされ、活用されるのか、私たちの研究課題となっています。かなり広い分野をカバーしなければならず、いろいろな方のご協力がなければできません。

今回の賞についても、推薦者の先生をはじめ、数式が並ぶ不可解な研究を支えてくれた方がたくさんいました。そういった方々のおかげで私の研究成果があると思っています。ご支援くださった方のためにも、また、この栄誉ある賞を汚さないためにも、よりよい研究を続けていきたいと思います。

猿渡 洋さん 奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 准教授 基礎科学部門優秀賞

応募業績 「ブラインド音源分離に基づく自律的な音声情報通信インターフェイスの先駆的研究」

支援してくださった方、選考してくださった先生方、そして私の家族にも、感謝を申し上げます。

研究名に「自律的な」とありますが、簡単に説明しますと、状況が変わったときに端末が自分で対処して目標に向かう技術です。これまでは、統計解析の世界で「教師あり」という明確な目標に近づくための技術はありました。今回受賞したのは「教師なし」といって、これは獏とした目標だけが与えられます。
たとえば「人の役に立ついい大人になりなさい」といって子どもを育てる。そこに到達するまでの大まかな道筋を示してあげて、道を外れたら直してあげる。そういった理論は数学の世界でも1990年代から提唱されています。今回はそれを応用し、実際のDSP上で動作することが評価されました。将来は補聴器への応用などが考えられると思います。
私はコントラバスをやっていることもあって音を軸にしてきましたが、今後は幅広く研究を進めていきたいと考えています。

石井 夏生利さん 筑波大学 大学院図書館情報メディア研究科 准教授 社会科学部門奨励賞

応募業績 「プライバシー・個人情報保護法に関する総合的研究」

第10回という節目になる年に賞をいただき、ありがとうございました。

私の研究者生活を大きく変える契機となりましたのは、2008年に出版した『個人情報保護法の理念と現代的課題 プライバシー権の歴史と国際的視点』(勁草書房)という本です。これは博士論文に加筆修正したものですが、指導教授からはグローバルスタンダードや立法過程を重視せよとのご指導をいただき、その視点が今回の賞でも評価されることとなりました。
個人情報保護法は2005年4月から全面施行され、以来さまざまな議論が続けられています。その間、ネットの世界も発展し、さまざまな問題が次々発生しています。今年6月には『社会保障・税番号大綱』が決定されるなど個人情報保護にも動きがあります。

私はこの賞をよりグローバルな視点を磨くための糧とし、個人情報の保護やネットワークにかかわる課題の解決に、これからも微力を尽くす所存です。

和久井 理子さん 大阪市立大学 大学院法学研究科 特別研究員 社会科学部門奨励賞

応募業績 「情報通信分野における標準化と知的財産をめぐる法政策」

父が電力関係で送電の仕事をしていまして、幼い頃からモノをつなぐものに興味を持ってきました。人と人をつなぐとき障害を克服しなければならない。そのとき標準化、つまり技術を一定のものにするには、社会的にどういうものがあるのか、法律はどうなっているのか、特許が障害となっているならどのように解決したらいいのかといった疑問を持ち、課題として追いかけてきました。

この研究をやっていてよかったのは、夢を実現しようとして世界のさまざまな分野でがんばっている事業者、研究者の方々にお会いする機会を持てたことです。法律では解決できない領域も、その熱意とお知恵をもってすれば克服する道があると思います。

今後は、いろんな国の人々がいろいろな考えに基づいていろいろな法律をつくっている、その中でそれぞれの背景にある考えをわかりやすく伝えたい。国を越えたコミュニケーションに力を尽くしたいと思います。

講評

情報社会においては、著作権を的確に保護する、安全で利便性の高いコンテンツ配信サービスが求められます。

小川氏は、モバイル端末でも利用可能な著作権保護技術を開発・実装し、その実現可能性を示されました。これにより放送業界から初の受賞となりました。
猿渡氏の独立成分解析(ICA)は、2008年に警察備品にも採用されるなど理論提案にとどまらず実用化・商品化を行っている点をとくに評価しました。今後は福祉機器などへの聴覚的な活用が期待されます。
石井氏は、個人情報保護法の立法過程を重視し、現実的課題解決に取り組まれています。従来の法解釈や判例分析の枠を越えて、法の成立過程に集中するのは新しい試みといえます。
和久井氏の研究は、日米欧での技術の標準化とそれに伴う特許などの問題へ実証的にアプローチしたもので、国際的な事業者が特許に関する戦略を練る際の参考となりえるものです。

各受賞者のさらなるご活躍を祈念しております。

羽鳥 光俊先生 選考委員長 東京大学名誉教授

第9回ドコモ・モバイル・サイエンス賞 授賞式 2010年10月18日

第9回ドコモ・モバイル・サイエンス賞の授賞式は、2010年10月15日(金)に
東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京にて開催されました。

文部科学省 研究振興局 局長の倉持隆雄様、NTTドコモ アドバイザリーボードメンバーで作家の幸田真音様、MCF前理事長で宇宙航空研究開発機構 理事長の立川敬二様など多数のご来賓をいただきました。

  • 先端技術部門:黒橋氏
  • 基礎科学部門:染谷氏
  • 社会科学部門:小林氏
  • 社会科学部門:篠﨑氏

第8回ドコモ・モバイル・サイエンス賞 授賞式 2009年10月20日

第8回ドコモ・モバイル・サイエンス賞の授賞式は、2009年10月16日(金)に
東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京にて開催されました。

文部科学省 研究振興局 局長の磯田文雄様、NTTドコモ アドバイザリーボード議長で株式会社東芝 相談役、株式会社東京証券取引所グループ 取締役会長兼代表執行役の西室泰三様、MCF前理事長で宇宙航空研究開発機構 理事長の立川敬二様など多数のご来賓をいただきました。

  • MCF 中村理事長
  • 先端技術部門:森川氏
  • 基礎科学部門:定兼氏
  • 社会科学部門:小向氏

第7回ドコモ・モバイル・サイエンス賞 授賞式 2008年10月17日

第7回ドコモ・モバイル・サイエンス賞の授賞式は、2008年10月17日(金)に
東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京にて開催されました。

第6回ドコモ・モバイル・サイエンス賞 授賞式 2007年10月20日

第6回ドコモ・モバイル・サイエンス賞の授賞式は、2007年10月19日(金)に
東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京にて開催されました。